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“大手メディアのドラフト採点”を採点してみた

こんにちはノノイルです!みなさんはプロ野球のドラフト会議は見られましたか?

2023年度も、10月26日に都内ホテルで開催され、支配下ドラフトで72人、育成ドラフトで50人、計122人が指名されました。しかし素人の我々では結局このドラフトってよかったのか悪かったのかって正直分かりませんよね・・・。

競合の時にくじ当たった瞬間を見るためだけに見てるまである

その時に我々が見るものといえば、ずばり大手メディアが発表するドラフト採点です!これにより、素人の我々でもどの球団が良いドラフトをしたのか分かるようになります。

ドラフト下位まで含めて評価してくれてるのは助かるよね。

しかし、この記事の評価ってどれくらい信じてよいものなのでしょうか・・・?というのも、調べた限りだと過去のドラフト結果を振り返る記事はあっても、各メディアの評価の正確さを測る記事は見当たりませんでした。

確かにそこを振り返ることはなかなかないよね

ということで早速、大手メディアのドラフト採点の正確さを検証していきます!

方法としては、当時の記事の採点と筆者が作成した独自の選手採点を比較することで、大手メディアの予想がどれくらい当たっていたかを確かめていきます。

今回、比較対象として挙げさせていただくメディアは、野球ドラフト採点で最も有名な「週刊ベースボール」と「Number」の2つです。そして対象年度は、当時の高校生本塁打記録を更新し8球団競合となった清宮選手や、日本人最多のシーズン56本を放った村上選手を排した2017年ドラフトで検証を行なっていきます。

注意:あくまでこれは管理人の独自採点による個人的検証です。エンタメ程度で楽しんでいただけるとありがたいですm(..)m

では早速見ていきましょう!

目次

独自採点について

まず当ブログでは選手評価はこのように行っております。

投手評価

(投球回数×3)+(勝利*2+ホールド+セーブ*1.6)

野手評価

(得点+打点-本塁打)*0.8

単年飛び抜けた成績を残した選手よりも、地味ながらも継続的にチームに貢献した選手を評価する指標としました。実際に数値を入れてみると、結構いい数値になります。

パ・リーグ採点結果

()中の数値は順位

このような結果になりました!

これはどうなんだ?

結構当たっていると思います。どちらのメディアでも低評価のソフトバンクと楽天が下位に位置していますし、オリックスが上位なのも予想が的中しています。特に週刊ベースボールは、Numberが最下位とした西武ライオンズをしっかりと評価しているため、週刊ベースボールの方が精度の良い評価をしたと考えられます。

意外と当たるもんだne

では続いて、パリーグの点数の詳細について細かく見ていきましょう。

パリーグ

日本ハム

管理人採点週刊ベースボールNumber
40.7(補正前416)10090
順位名前ポジション出身採点
1位清宮幸太郎内野手早実223.2
2位西村天裕投手NTT東日本143.1
3位田中瑛斗投手柳ケ浦高16.5
4位難波侑平内野手創志学園高0
5位北浦竜次投手白鴎大足利高28.7
6位鈴木遼太郎投手東北学院大1
7位宮台康平投手東大3.5
2017年度ドラフト

日本ハムのドラフトは決してハズレではありませんが、清宮選手がやや伸び悩んでいることが誤算だったのでしょう。今後に期待ですね。

オリックス

管理人採点週刊ベースボールNumber
100(補正前1021.7)10090
順位名前ポジション出身得点
1位田嶋大樹投手JR東日本367.1
2位鈴木康平投手日立製作所135.8
3位福田周平内野手NTT東日本302.4
4位本田仁海投手星槎国際湘南高81.2
5位西村凌捕手SUBARU29.6
6位西浦颯大外野手明徳義塾高44.8
7位廣澤伸哉内野手大分商高1.6
8位山足達也内野手Honda鈴鹿59.2
2017年度ドラフト

オリックスは300点越えが2人もいます!どちらもスーパースター級の選手ではありませんが、長年安定してチームを支えてきたからこその点数でしょう。またドラフト全員が一軍出場経験があり、2023年のスローガンである「全員で勝つ!」をまさに体現したドラフトでしょう。

ロッテ

管理人採点週刊ベースボールNumber
57.4(補正前586.1)8070
順位名前ポジション出身得点
1位安田尚憲内野手履正社高164.8
2位藤岡裕大内野手トヨタ自動車278.4
3位山本大貴投手三菱自動車岡崎43.6
4位菅野剛士外野手日立製作所84.8
5位渡邉啓太投手NTT東日本0
6位永野将司投手Honda14.5
2017年度ドラフト

ロッテはドラフト1位、2位ともに現在のロッテを支えており、4位の菅野選手も2020年度には275打席に出場し結果を残しました。ただ安田選手は3球団競合の選手ということもあり、まだまだ伸びしろがある選手だと思うので、今後に期待ですね。

西武

管理人採点週刊ベースボールNumber
60.8(補正前620.8)7050
順位名前ポジション出身採点
1位齊藤大将投手明大23.6
2位西川愛也外野手花咲徳栄高18.4
3位伊藤翔投手四国IL/徳島49.5
4位平良海馬投手八重山商工高358.7
5位與座海人投手岐阜経済大169.6
6位綱島龍生内野手糸魚川白嶺高1
2017年度ドラフト

西武の2017ドラフトといえば、やはり4位の平良海馬選手でしょう。長年西武の中継ぎとして代表級の圧倒的な成績を残し、先発に転向した2023年も素晴らしい成績を残しました。また5位の與座選手も、現代野球では絶滅危惧種のアンダースローでチームを支えています。

楽天

管理人採点週刊ベースボールNumber
22.4(補正前228.4)5550
順位名前ポジション出身採点
1位近藤弘樹投手岡山商大53.6
2位岩見雅紀外野手慶大5.6
3位山崎剛内野手国学院大121.6
4位渡邉佑樹投手横浜商科大12.1
5位田中耀飛外野手BFL/兵庫0
6位西巻賢二内野手仙台育英高8
7位寺岡寛治投手BCL/石川27.5
2017年度ドラフト

楽天の2017年ドラフトは、少し寂しいものとなってしまいました。ただ、3位の山﨑選手は今季自身最多の117試合に出場しており、今後に期待の選手ですね。

ソフトバンク

管理人採点週刊ベースボールNumber
33.4(補正前340.9)3050
順位名前ポジション出身採点
1位吉住晴斗投手鶴岡東高0
2位高橋礼投手専大197.5
3位増田珠外野手横浜高14.4
4位椎野新投手国士舘大76.0
5位田浦文丸投手秀岳館高53
2017年度ドラフト

ソフトバンクは相変わらずドラフト1位が成功しませんでした。ただ2位の高橋選手は、今季の2023年度にソフトバンクを退団となったものの、2020年度には52登板し防御率2.65と、ホークス優勝の立役者の一人として活躍しました。

こう見ると1回のドラフトで2人レギュラー級を獲得することがいかに難しいのか分かるね

パリーグ各球団の評価は以上とし、続いてはセリーグについて検証していきます!

セ・リーグ採点結果

()中の数値は順位

このような結果になりました!

全然違う!

そうですね。どちらのメディアからも低評価のヤクルトがぶっちぎりの点数を稼いでおり、逆にどちらからも高評価のカープが最下位ですので、かなり予想が外れた結果になるでしょう。

ドラフトはやはり難しい・・・

では続いて、セリーグの点数の詳細について細かく見ていきましょう。

セリーグ

広島

管理人採点週刊ベースボールNumber
32.3(補正前361.1)8080
順位名前ポジション出身採点
1位中村奨成捕手広陵高20.8
2位山口翔投手熊本工高15
3位ケムナ・ブラッド誠投手日本文理大143.6
4位永井敦士外野手二松学舎大付高0
5位遠藤淳志投手霞ケ浦高181.7
6位平岡敬人投手中部学院大0
2017年度ドラフト

カープは地元の大型スラッガーである中村選手が失敗に終わったことが誤算だったでしょう。また一軍出場が0の選手が2人もいます。ただリリーフが二人下位から生えてきているので、決してハズレドラフトではないと思います。

阪神

管理人採点週刊ベースボールNumber
37.8(補正前422.7)7570
順位名前ポジション出身採点
1位馬場皐輔投手仙台大103.7
2位高橋遥人投手亜大165.2
3位熊谷敬宥内野手立大41.6
4位島田海吏外野手上武大79.2
5位谷川昌希投手九州三菱自動車33
6位牧丈一郎投手啓新高0
2017年度ドラフト

阪神のドラフトははずれではないものの、1.5軍級の選手が何人もいる感じでしょう。ただし2024年度からガラスのエース高橋遥人選手が復活するので、このドラフトの評価は来年度以降さらに上がっていくでしょう。

DeNA

管理人採点週刊ベースボールNumber
65.0(補正前722.5)8580
順位名前ポジション出身採点
1位東克樹投手立命大283.5
2位神里和毅外野手日本生命199.2
3位阪口皓亮投手北海高43
4位齋藤俊介投手JX-ENEOS12.5
5位櫻井周斗投手日大三高34.5
6位寺田光輝投手BCL/石川0
7位宮本秀明内野手パナソニック15.2
8位楠本泰史内野手東北福祉大102.4
9位山本祐大捕手BCL/滋賀35.2
2017年度ドラフト

DeNAはドラ1に今季2023年度に最多勝と最高勝率を獲得した東選手がおり、神里選手や楠本選手などを獲得できた部分から十分に当たりドラフトと言えるでしょう。

巨人

管理人採点週刊ベースボールNumber
54.0(補正前602.8)5050
順位名前ポジション出身採点
1位鍬原拓也投手中大82
2位岸田行倫捕手大阪ガス13.6
3位大城卓三捕手NTT西日本273.6
4位北村拓己内野手亜大36.8
5位田中俊太内野手日立製作所70.4
6位若林晃弘内野手JX-ENEOS108.8
7位村上海斗外野手奈良学園大0
8位湯浅大内野手健大高崎高17.6
2017年度ドラフト

この年の巨人のドラフトは捕手過多になるのではといわれましたが、結果的には代表レベルの強打の捕手である大城選手を獲得しており、それだけで当たりドラフトと言えると思います。

中日

管理人採点週刊ベースボールNumber
40.2(補正前448.7)7580
順位名前ポジション出身採点
1位鈴木博志投手ヤマハ133.4
2位石川翔投手青藍泰斗高1.5
3位高松渡内野手滝川二高38.4
4位清水達也投手花咲徳栄高162.2
5位伊藤康祐外野手中京大中京高13.6
6位山本拓実投手市西宮高99.6
2017年度ドラフト

中日の2017年ドラフトは、他球団と比較すればやや小粒なものの、4位の清水選手は今季含め二年連続50登板しており、中日のリリーフ陣の一人としてドラゴンズを支えています。

ヤクルト

管理人採点週刊ベースボールNumber
100(補正前1116.8)4550
順位名前ポジション出身採点
1位村上宗隆捕手九州学院高593.6
2位大下佑馬投手三菱重工広島95.6
3位蔵本治孝投手岡山商科大6.1
4位塩見泰隆外野手JX-ENEOS289.6
5位金久保優斗投手東海大市原望洋高44
6位宮本丈内野手奈良学園大72.8
7位松本直樹捕手西濃運輸12
8位沼田拓巳投手BCL/石川3.1
2017年度ドラフト

文句なしの神ドラフト言えるでしょう。日本人最多のシーズン56本を記録した村上選手を獲得したことはもちろん、ゴールデンクラブを獲得するなど一流の選手である塩見選手を獲得したことも大きいです。ちなみに村上選手だけで、中日、阪神、カープの総スコアを凌駕しています。

当時のドラフトでは、安田選手や清宮選手より村上選手は評価が低かったらしいね

まとめ

結局どうなの?

大手メディアのドラフト採点はあまり参考にならないと私は感じました。

その結論になるんかい

当たり前ですが、どれだけポテンシャルがあろうが、育成環境の違い、人の巡り合わせ、単純な運などに大きく左右され人は成長し変化するからです。逆にいえば当時の評価がどれだけ低くても、挫ける理由など一つもないといえます。

あんまり真に受けず娯楽として楽しむのが一番だね

そうですね。ただNumberより、週刊ベースボールの方が点数の順位をはっきりつけており、トップと最下位の点数の乖離も大きいので、娯楽として楽しむ分には「週刊ベースボール」の方が面白いと思います。またこちらの情報の精度も上げるためにも2017年以外のドラフトでも検証を行なってみたいと思います。

以上です。

ここまで読んでいただきありがとうございました!

それでは〜

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