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理想の現役ドラフトの仕組みを(今更ながら)考えてみました!

こんにちわ、ノノイルです!

今回は、理想の現役ドラフトについて考えてみました!

現役ドラフトってなんだっけ

現役ドラフトとは、出場機会に恵まれない選手の移籍を活性化する制度です。通常のプロ野球ドラフトがまだプロではない選手を12球団で奪い合うものだとすると、現役ドラフトは既にプロの選手を12球団で奪い合うための仕組みです。

なるほど、いわゆる”飼い殺し”を防ぐための制度なんだね

その通りです。しかしこの現役ドラフト制度、制度発表当時からそのルールに疑問符が打たれていました。というのも、元々この現役ドラフトは、メジャーリーグのルール5ドラフトや、韓国の野球リーグKOBの二次ドラフトを参考にしたものなのですが、上の2つのリーグと違い、NPBの現役ドラフトは球団が現役ドラフトに上げる選手を決めるのです。

え、じゃあ韓国やアメリカはどうやってドラフト対象選手を決めるの?

その2つのリーグでは、一定以上の条件を満たした選手は自動的にドラフト対象選手に選出されるようになっています。つまり、ルールの仕組み上、飼い殺しが”できない”のです。

へーそれは結構選手に有利な仕組みだね

そして不安の中はじまった2022年の現役ドラフト会議の結果、細川選手や大竹選手といった選手が成功例が早速生まれ、順調なスタートを切ることに成功しました。

よかったじゃん

はい。ただ現状の現役ドラフトがKBOやMLBのものに比べると、選手の権利が弱いままなのは依然変わりありません。

まあ確かにフロントの考え方に結構依存する仕組みだね。

例えば横浜は、同リーグである中日に主砲を放出してしまった形になるため、今後の現役ドラフトではより慎重に選手を選ぶ可能性があるでしょう。“飼い殺し”を防ぐためには、他球団から見ても自球団から見ても二軍にいるのは勿体無いと思えるような選手が出るべきだと考えます。

ですので、今回、私が現役ドラフトの仕組みを考えていきたいと思います!

それではどうぞ!

本題まで長かったね〜

他国リーグの”現役ドラフト”の現状

まずはNPBの現役ドラフト相当にあたる、メジャーリーグの「ルールファイブドラフト」と、KBOの「二次ドラフト」がどのようなものかを見ていきましょう。

MLB ルールファイブドラフト
開催時期毎年12月
ウインターミーティング最終日
対象選手40人枠に入っていない選手で、入団から4年経過した選手
概要指名選手の元所属チームに10万ドル支払う
獲得した選手を1年間アクティブロースター
(NPBでいうところのベンチ入り)にする必要がある
KBO 二次ドラフト
開催時期二年に一度、11月開催
対象選手40人のプロタクト外かつ、FA権保有、外国人選手、プロ1,2年目以外の選手
概要3巡までのウェイバー方式で行う
1ラウンドは3億ウォン
2ラウンドは2億ウォン
3ラウンドは1億ウォン
を元の球団に支払う

このようなものになっています。

メジャーはロースターという独自の仕組みが存在するから、KBOの二次ドラフトの方が参考にしやすそうだね

そうですね、では実際にKBOの二次ドラフトで、12球団1の人材の宝庫であるソフトバンクの2023年の支配下登録選手からドラフト対象選手リストを作成してみます。

現役ドラフトリストの例

ここからはKBOの二次ドラフト方式で、12球団1の人材の宝庫であるソフトバンクの2023年の支配下登録選手からドラフト対象選手リストを作成してみます。

ちなみにKBOの対象選手の条件を振り返ると

40人のプロタクト外かつ、FA権保有、外国人選手、プロ1,2年目以外の選手

というものでした。

そして結果がこちらとなります!

選手名概要
風間 球打2(新人)
スチュワート・ジュニア外国人枠
津森 宥紀4(プロテクト1)
又吉 克樹FA取得済
東浜 巨FA取得済
有原 航平7(プロテクト2)
武田 翔太FA取得済
甲斐野 央5(プロテクト3)
和田 毅17(プロテクト4)
大津 亮介1(新人)
ガンケル外国人枠
高橋 礼6(プロテクト5)
石川 柊太10(プロテクト6)
椎野 新6(プロテクト7)
モイネロ外国人枠
森 唯斗FA取得済
尾形 崇斗6(プロテクト8)
杉山 一樹5(プロテクト9)
大関 友久4(プロテクト10)
髙橋 純平8(プロテクト11)
藤井 皓哉8(プロテクト12)
松本 晴1(新人)
板東 湧梧5(プロテクト13)
泉 圭輔5(プロテクト14)
オスナ外国人枠
田浦 文丸6(プロテクト15)
嘉弥真 新也FA取得済
木村 大成2(新人)
大野 稼頭央1(新人)
ヘルナンデス外国人枠
古川 侑利10(プロテクト16)
松本 裕樹9(プロテクト17)
笠谷 俊介9(プロテクト18)
木村 光1(新人)
田上 奏大3(プロテクト19)
嶺井 博希10(プロテクト20)
甲斐 拓也13(プロテクト21)
牧原 巧汰3(プロテクト22)
谷川原 健太8(プロテクト23)
海野 隆司4(プロテクト24)
吉田 賢吾1(新人)
九鬼 隆平7(プロテクト25)
渡邉 陸5(プロテクト26)
川瀬 晃8(プロテクト27)
ガルビス外国人枠
アストゥディーヨ外国人枠
今宮 健太FA取得済
牧原 大成13(プロテクト28)
三森 大貴7(プロテクト29)
周東 佑京6(プロテクト30)
増田 珠6(プロテクト31)
イヒネ イツア1(新人)
井上 朋也3(プロテクト32)
川原田 純平3(プロテクト33)
リチャード6(プロテクト34)
野村 大樹5(プロテクト35)
野村 勇2(新人)
近藤 健介12(プロテクト36)
中村 晃FA取得済
柳田 悠岐FA取得済
ホーキンス外国人枠
栗原 陵矢9(プロテクト37)
デスパイネ外国人枠
佐藤 直樹4(プロテクト38)
正木 智也2(新人)
柳町 達4(プロテクト39)
生海1(新人)
笹川 吉康3(プロテクト40)
上林 誠知10(プロテクト外1)
水谷 瞬5(プロテクト外2)

((プロテクト)は、上から順番に分かりやすくプロテクトしています。選手の優劣を決めているわけではないことを承知ください。)

このようになりました!プロテクト外の選手は2人という結果ですね。

たった2人だけなんだ

はい、かなり少ないですね。またここから戦力外選手を何人か輩出するため、KBOの2次ドラフトの方式をそのまま適応した場合、懸念されている戦力外選手の交換会になってしまうという現状を何一つ変えることはできませんね。

対象選手選びを改善

ということで、KBOの二次ドラフトを私になりに改善してみました。

KBO 二次ドラフト
対象選手40人のプロタクト外かつ、FA権保有、外国人選手、プロ1,2年目以外の選手
エックスが考える現役ドラフト
対象選手28人のプロタクト外かつ、FA権保有、外国人選手、プロ1,2,3年目以外の選手

このように変更しました!

なんでこうなったの?

まずこの28という数値は、人的補償の際に行われるプロテクトの数ですね!少し少ないかもしれませんが、実際に過去人的補償で選ばれた選手の成績を見ても、活躍したと言える成績を残した選手はわずかです。中には人的補償に選ばれたのにもかかわらず一年で戦力外になる例もあります。つまり28人に減らしたとしても、まだまだ一軍戦力は漏れません。

ただ枠を減らしたことによって、育成中のルーキーが漏れる可能性が高くなりました。それに伴いプロ三年目までの選手は現役ドラフト対象外としました。そのため人的補償のリストよりも漏れる選手は少ないように調整しました。

では、この条件で同じようにソフトバンクの選手リストから何人漏れるのかみていきます。

選手目概要
風間 球打2(新人)
スチュワート・ジュニア外国人枠
津森 宥紀4(プロテクト1)
又吉 克樹FA取得済
東浜 巨FA取得済
有原 航平7(プロテクト2)
武田 翔太FA取得済
甲斐野 央5(プロテクト3)
和田 毅17(プロテクト4)
大津 亮介1(新人)
ガンケル外国人枠
高橋 礼6(プロテクト5)
石川 柊太10(プロテクト6)
椎野 新6(プロテクト7)
モイネロ外国人枠
森 唯斗FA取得済
尾形 崇斗6(プロテクト8)
杉山 一樹5(プロテクト9)
大関 友久4(プロテクト10)
髙橋 純平8(プロテクト11)
藤井 皓哉8(プロテクト12)
松本 晴1(新人)
板東 湧梧5(プロテクト13)
泉 圭輔5(プロテクト14)
オスナ外国人枠
田浦 文丸6(プロテクト15)
嘉弥真 新也FA取得済
木村 大成2(新人)
大野 稼頭央1(新人)
ヘルナンデス外国人枠
古川 侑利10(プロテクト16)
松本 裕樹9(プロテクト17)
笠谷 俊介9(プロテクト18)
木村 光1(新人)
田上 奏大3(新人)
嶺井 博希10(プロテクト19)
甲斐 拓也13(プロテクト20)
牧原 巧汰3(新人)
谷川原 健太8(プロテクト21)
海野 隆司4(プロテクト22)
吉田 賢吾1(新人)
九鬼 隆平7(プロテクト23)
渡邉 陸5(プロテクト24)
川瀬 晃8(プロテクト25)
ガルビス外国人枠
アストゥディーヨ外国人枠
今宮 健太FA取得済
牧原 大成13(プロテクト26)
三森 大貴7(プロテクト27)
周東 佑京6(プロテクト28)
増田 珠6(プロテクト外1)
イヒネ イツア1(新人)
井上 朋也3(新人)
川原田 純平3(新人)
リチャード6(プロテクト外2)
野村 大樹5(プロテクト外3)
野村 勇2(新人)
近藤 健介12(プロテクト外4)
中村 晃FA取得済
柳田 悠岐FA取得済
ホーキンス外国人枠
栗原 陵矢9(プロテクト外5)
デスパイネ外国人枠
佐藤 直樹4(プロテクト外6)
正木 智也2(新人)
柳町 達4(プロテクト外7)
生海1(新人)
笹川 吉康3(プロテクト外8)
上林 誠知10(プロテクト外9)
水谷 瞬5(プロテクト外10)

改善されたルールでは、10人もの選手が現役ドラフト対象選手となりました。

10人か・・・結構漏れたね

そうですね。これでしたら、1.5軍級の選手が現役ドラフトに出るようになり、飼い殺しの可能性をかなり低くすることができます。選手の流動性が高くなれば、大竹選手や細川選手のように活躍できる選手が増えるかもしれませんね!

以上が私の考える現役ドラフトのルールでした。

まとめ

で、実際にこれって実現可能性はあるの?

正直ほとんどありません。この方式は選手にかなり有利なものですので、アメリカのように選手会が強い国ならともかく、日本でこれが起こる可能性はほぼ0でしょう。

まあそうだよなー

またこの方式では、支配下選手を育成選手に落として、無理やりプロテクトするという抜け道も存在するので、一年以内に育成に落とした選手も対象選手とする、というルールも必要になるでしょうね。

メジャーみたいな故障リストはいつできるんだろ・・・

ということで検証してきました。

ここまで読んでいただきありがとうございました!

それでは〜